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ジャカルタ 物売りの音


         papaya


早朝コーランの読誦がスピーカーから流れてくる。

目が覚めない日もあるので、慣れてくると気にもならないのか。

やがて鳥の鳴き声に代り、物売りたちの声が被さってくる。

マッホ、マッホ

ポクポクポク、、、何かを叩く音

年中夏だとはいえ、日本の真夏よりは凌ぎやすい。

一日の始まりは外部からもたらされ、家の中にもあわただしさが家族を急き立てる。

インドネシア人には物売りの音で何を売っているのか分るらしいが、わたしたちは外に
出て見るわけでもなく、最後までマッホは何か解らなかった。

物売りは、ラーメン、靴修理、箒などの生活雑貨、食品などなど。

通りには屋台があり、タバコや飲み物も売っている。

使用人たちは、こうしたところから買っていた。

 (日本でもかつて、アイスキャンデー、魚、豆腐、パン屋も行商していた)

車の騒音もなく、物売りの音や一日何度も流れるコーランに海外に
住んでいる実感が沸く。

日本の正月に当るレバランには物売りたちが故郷に帰るので町は静かになる。

    レバランや 物売りはみな ふるさとへ  と俳句でもひねって

朝夕のほっとするひと時、日中のモワッとする暑さ……。

年中夏服で過ごし、バナナはただ同然の価格、パパイアは種を口から吹き出し、
地面に落ちただけで芽が出、成長は早く、すぐ食べられる。

毎日やってくるスコール。 身体に石鹸をつけて雨を待つとも聞いた。

家のない人が墓石の上で寝ているのを車から見たこともある。

決して裕福でない人たちの穏やかな顔には反省させられるものがあった。

聞き耳を立てていたわけではないが、自然と耳に入ってきていた諸々の音たち。 

わたしのジャカルタ生活の一部になっていた。






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白秋マダム

Author:白秋マダム
 
海外生活17年間の思い出と、
時事雑感、日々の暮しについて
エッセイを書いています。

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