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捨てられたコリー犬

コリー
      画像拝借 4才の迷子犬だそうです


ジャカルタでの思い出。
写真のコリーとよく似た、もう少し顔の周りが薄い色の迷子犬の話。

スクールバスで帰宅する娘たちが息急き切って戻ってきた。
「お母さん、犬が、コリーがね、迷子か捨てられたか……」
「みんなに石を投げられて動けないの」
窓から犬が苛められているのを見て、堪らなくなったようだ。

彼女たちの言いたいことは、お仕舞まで聞かずとも判る。

「すぐ行ってきなさい。ベチャ(自転車の前に二人乗りの椅子がある
一種のタクシー)で連れて帰って」

さては昔テレビ番組で観た「名犬ラッシー」のようなことが、その犬に
起きているのかもしれない。

空腹の可能性もあるのでパンとミルクを用意し、ベチャ用の小銭も持たせた。

コリーは後ろ足が立たない、腰が抜けたような状態だった。
とにかく汚く、目はとろんとして虚ろ。
怪我をし、あちらこちら毛も剥げていた。

イスラム教徒は邪悪なものとして犬を嫌う。
特に唾液に触れてはいけないそうだ。 犬の濡れた鼻もNO。

コリーの大きさに怖気て、みんなして石を投げて追い払っていたものか。

早速獣医に診てもらう。
「栄養をつけて日光にあて、愛情を注げば元気になりますよ」
名前はすぐに付けたほうがいいと言われ、獣医師の提案で「ボビー」と
決めた。

腰を落とした状態で歩き、足も引きずるような痛々しさ。

それでも3週間もすると少しだけ走れるようになった。

賢そうな顔をし威厳もある。
助けてもらった恩を感じているようですらあった。

使用人たちは怖がって餌やりもままならない。
イスラム教徒にも犬に対して個人差があるようで、ウチでは飼うのは
難しかった。

ジャパンクラブに写真入りで張り紙を出し、犬のもらい手を捜す。

反応はすぐあった。

ひとつは、この犬は自分の家の前に住んでいたマレーシア人が、帰国の際
捨てていった犬ではないかとの情報。

次はインドネシア人と結婚している日本女性からで、コリーが前から
ほしかったとの連絡。

名前もボビーのままで飼ってもらうことに。
ご主人が動物好きで、会いに行くと見違えるほど立派になっていた。

毎日ビタミン剤をやっているとも聞いた。

ボビーが取り持つ縁で、この家族とは楽しいお付き合いが始まり、
ご夫妻にはいろいろと教えていただき、どんなに助かったことか。

「情けは人の為ならず」でございます。




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白秋マダム

Author:白秋マダム
 
海外生活17年間の思い出と、
時事雑感、日々の暮しについて
エッセイを書いています。

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