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江戸時代に表札?


映画やテレビの時代劇で奉行所の門に「南町奉行所」などと

大きな字で書いた表札を見かける。

この間違いについて。




門札など江戸時代には掛けてはいなかった。

個人宅でも屋敷名を書いた表札は皆無。

近くの住人や出入りの者は 何町のお屋敷は何様 と知っていたからである。

各屋敷の角には 辻番所 があり、番人に聞いて確かめることもできた。



武家屋敷にない、ましてや庶民には表札は無縁のものだった。

商家は屋号の看板を掲げ、暖簾に染め抜き、提灯などぶら下げた。




裏長屋に住む人たちは路地木戸の上に職業と名前を書いた小札を掛けていた。

また住まいの外障子には職業の印や名前を書いていたので迷うことは無かった。


表札2


このように看板が、あるいは門札が掛けてあるのは視聴者へのサービスかもしれない。

しかし時代考証としては間違いである。


表札


赤穂浪士たちの討ち入りは念入りに下調べも付いていたし、表札など

なくても吉良の屋敷はわかっていた。

この表札の代わりにテレビではせめてテロップでも流してほしい。




現在は各戸に表札があり、掲げていないと怪しまれる。

訪ねてくる人のため、宅配の人のため、郵便配達の人のためにも、ね。




  余談:新築の家をテレビの番組で公開していた。

      その家のご自慢の一つに郵便受けを台所から受け取れるように

      工夫がなされていた。

      でも、新聞配達、郵便配達の人は道路にバイクを止めてずうっと

      車庫脇を抜けて歩いてこなければならないのである。

         ・・・・・・・・・?????



      
      
      
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非公開コメント

こんにちは。

たいへんお恥ずかしいことですが、
表札のこと初めて知りました。
流石は歴史小説をものにしたお方。

そして、こういった誤解を生む考証は、
テロップでという提案には強く膝を打ちました。

私は今、NHKの「タイムスクープ」が、
瞠目すべき歴史番組だと思っています。
同じ江戸時代でも、髷の結い方からその時代時代の衣装の微妙な違い。

江戸の町娘は自分のことを「オレ」と言っていたとか、
そういう新鮮な史実をもっと伝えなければ。

そうそう、白秋さんは三田村鳶魚さんも、
参考になさっていたのでしょうか。

No title

そうなんですか!知らなかったです。
すごいことを教えていただきました。

実は、いけばなの免許を申請してある程度進むと、
「門標」という看板をいただきます。
「華道教授者だれそれ」と墨で書かれた、
桧の良い香りがする、小さいまな板です。(笑)
でも、これは普通、家の前に掲げないで、
出入りのお花屋さんに預けるのだそうです。
汚れて古びているほど、格が上がるとか。
前からずっと不思議に思っていたのですが、
おかげさまで、少し謎がほどけたような気がしました。

そして改めて見ると、吉良さんの表札には笑ってしまいますね。
ありがとうございました。勉強になりました。

表札

マダムこんばんはー。

時代劇の表札・・・に何の疑問も持っていませんでした。。。
間違いなんですねー。
敵に命を狙われる危険もあるし。
テレビ用の表現なんでしょうね。
吉良さんの表札が現代風でちょっと滑稽ですよね(笑)

前記事の紫陽花きれいですねー。白と青が素敵!!

NANTEIさま

> たいへんお恥ずかしいことですが、
> 表札のこと初めて知りました。
恥ずかしいなんて仰らないで下さい。
興味の対象であるかどうかですし、いつ知るかの違いだけです。

長い江戸時代のすべてを考証どおりに表現するのは無理があります。
ただ自分が気になる点をブログに載せただけで、深く取られると こちらこそ汗顔の至りです。

> 私は今、NHKの「タイムスクープ」が、
> 瞠目すべき歴史番組だと思っています。
残念ながら この番組を知ったのが最後の放送の日でした。
再放送に期待し、その時は録画をしようと思っています。

> そうそう、白秋さんは三田村鳶魚さんも、
三田村氏は考証家の第一人者のようですね。
私が参考にしているのは杉浦日向子女史と笠間良彦氏の本です。
でも誰よりも信頼し尊敬しているのは通信教育で教えていただいた先生です。
時代劇にしろ小説にしろ、考証を追及する余り興味さに欠けては元も子もありませんしね。

時代考証家として調べると「岩田専太郎」の名前が出てきました。
彼の挿絵が大好きで、中学生ながら憧れたものです。
NANTEIさんも懐かしい人なのでは?

おはなさま

> そうなんですか!知らなかったです。
> すごいことを教えていただきました。
たまたま知っていて、たまたま気になっただけですよ~

> 桧の良い香りがする、小さいまな板です。(笑)
この謙遜した表現がおはなさんらしい。

> でも、これは普通、家の前に掲げないで、
> 出入りのお花屋さんに預けるのだそうです。
こちらこそ、初めて知りました。
母の看板は押入れで眠っています。(笑

お稽古事の看板についても、おはなさんには一言おありなのではないでしょうか?

Re: 表札

今日は土曜日・・・・
ご訪問ありがとう!

> テレビ用の表現なんでしょうね。
あまりにも考証に忠実になると違和感があったり、費用がかかりすぎたりで、
そこはそれ、適当に妥協すべきでしょうが。
表札の場合、上記には当てはまらない簡単なことですものね。

> 吉良さんの表札が現代風でちょっと滑稽ですよね(笑)
そうでしょ?
プロフィール

白秋マダム

Author:白秋マダム
 
海外生活17年間の思い出と、
時事雑感、日々の暮しについて
エッセイを書いています。

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